労働基準法では、連続勤務日数に関して規定があり、違反した使用者は6カ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金を科せられる可能性があります。

連続勤務日数に関する労働基準法の規定は、条文をそのまま読んだだけでは分かりづらく、解説サイトなどを見ても「6日」「7日」「12日」「13日」「24日」とさまざまな数字が出てきて、混乱してしまいます。

どんなケースで何日間まで許されるのか、整理して押さえることが大切です。
また、労働基準法では明確に規定されていない連続勤務時間についても、使用者の求める労働効率と労働者の保護という観点からみていきましょう。

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労働基準法が規定する連続勤務日数は3パターン

労働基準法の連続勤務日数に関しての規定は、大きく3つあります。
まず休日の定義を含めた基本原則を押さえ、「変形休日制」と「変形労働時間制」を採用した場合に発生する二つの例外について理解しましょう。

原則:基本的には12日まで連続勤務可能

労働基準法が定める連続勤務日数の原則は、12日です。
労働基準法では、休日に関して以下のように規定しています。

(休日)
第三十五条 使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。
② 前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。

労働基準法|e-Gov 法令検索

「毎週少なくとも一回の休日を与えなければならない」という部分ついては「毎週決まった曜日に1日の休日を設定しなければならない」という意味ではありません。
以下の例で説明します。

  • ある月の第1週目の日曜日が休日だった
  • 翌日の第1週目の月曜日から翌週の第2週目の金曜日まで連続勤務をした
  • 翌日第2週目の土曜日が休日だった

このように休日を設定すると、第1週目と第2週目にそれぞれ週1日の休みを確保しながら12日連続勤務が可能になります。

12日までの連続勤務であれば、特に就業規則に明記する必要はありませんが、労働時間が週40時間を超えた場合は割増賃金が発生するため注意が必要です。

例外1:就業規則に「変形休日制」を定めれば24日まで連続勤務可能

就業規則に「変形休日制」の定めがあれば、24日まで連続勤務が可能となります。

建設業などのように、週休制をとりにくい業種への対応策として、労働基準法第35条第2項では、例外として「四週間を通じ四日以上の休日を与える」と規定しています。
これを「変形休日制」と呼びます。

例えば、次のような勤務カレンダーを組むことで、4週間を通じて4日の休日を確保しながら、24日連続勤務が可能になります。

変形休日制の勤務カレンダー例

変形休日制を導入する場合は、あらかじめ就業規則に明記した上で労働者に周知することが必要で、連続勤務が12日を超えた時点で「今から変形休日制に切り替える」ということは認められません。

また、変形休日制を就業規則に記載する場合には「4週間につき4日の休日」という文言に加えて、「4週間の起算日」も明記しなければなりません。
具体的には、以下のように記載します。

(変形休日)
第〇条 法定休日は●●年4月1日を起算日とする4週間における、最初の2日及び最後の2日とする。

例外2:「1年単位の変形労働時間制」では連続勤務は6日まで

1年単位の変形労働時間制を採用している事業場や部署においては、連続勤務日数は6日間までに制限されています。

ただし、特定期間(特に繁忙な時期として定めた期間)については、連続勤務は12日間まで認められています。

>>1年単位の変形労働時間制|1ヶ月単位との違いと導入のポイント

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さまざまなケースにおける連続勤務日数の取扱い

労働者の連続勤務日数の管理は、適切に行う必要があります。
現実の労働環境で発生しうるさまざまなケースにおいて、連続勤務日数がどのように扱われるか見ていきましょう。

ケース1:有給を取っても連続勤務日数はリセットされない

連続勤務期間中に有給休暇を挟んでも、日数のカウントはリセットされません。

たとえば週休1日、連続12日間勤務となる事業場において、12日間の途中で有給休暇を取得した場合に連続勤務日数はリセットされ、また有給休暇明けから12日連続勤務が可能なのかという問題があります。

有給休暇とは給与が発生している休暇です。
そのため「休日」として扱われず、連続勤務期間中に有給休暇を挟んでも、日数はリセットされることなくカウントされます。

ケース2:36協定を結んでいれば、無制限に可能?

極論を言えば、36協定を結んでいれば、連続勤務はどこまでも可能になります。
ただし、当然このような過重労働は労働者の健康に重大な悪影響を及ぼすため、現実的には連続勤務日数は12日程度にとどめるのが望ましいとされています。

労働基準法第36条により、会社は法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超える時間外労働及び休日勤務などを命じる場合は、労働組合などと書面による協定を結んで労働基準監督署に届け出ることが義務付けられています。

これを労働基準法第36条で定められているところから、一般的に「36協定(さぶろくきょうてい)」と呼ばれています。
正式には「時間外・休日労働に関する協定届」といいます。

休日労働

36協定が締結されているだけの状態であれば、労働者は休日労働する義務を負いません。
そのため会社は就業規則に「業務上の必要があるときは、36協定の範囲内で休日労働を命じることができる」旨を明確に定めておく必要があります。

休日労働における割増賃金

会社は労働者に対し、休日労働を命令した場合「通常の労働時間または労働日の賃金の計算額」に対し、3割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません。
また、休日労働が時間外労働や深夜労働と重なる場合には、それぞれ定められている割増率を加算して割増賃金を算定する必要があります。

36協定と連続勤務日数

36協定に基づき「法定休日は全て労働日とし、3割5分の割増賃金を支払う」と、就業規則で規定した場合、法的にはどのようになるのでしょうか。
極端なケースではありますが、36協定上はどこまでも連続勤務が可能になります。

ただし、当然このような過重労働は労働者の健康面に悪影響を及ぼし、労災に発展する恐れや労働基準監督署の指導対象にもなります。
下記の判例を見ても、連続勤務日数は12日間に収めることが望ましいと考えられます。

同原告が平成13年4月2日に生産企画課に異動してから本件発症に至るまでの12日間における時間外労働の合計は61時間となることから、同期間における同原告の労働時間は極めて長時間にわたっていたということができる。その上、原告Aは、上記12日間に1日も休日を取ることなく連続して業務に従事していたものであるから、この側面から見ても、業務の負担は大きいものであったと認められる。

「天辻鋼球製作所事件」大阪地裁 平成20年4月28日 判決

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連続勤務時間は、労働者の健康に配慮する

働き方改革の中でも、特に長時間労働の是正は、現在の企業にとって一番の課題です。
連続勤務日数と同じく、連続勤務時間も長時間に及ぶことで労働者の健康を害する危険性が高いため、十分に配慮が必要です。

連続勤務時間の定義

連続勤務時間と関わってくる休憩時間について、労働基準法第34条は下記のとおり定めています。

(休憩)
第三十四条 使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少なくとも四十五分、八時間を超える場合においては少なくとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。

労働基準法|e-Gov 法令検索

「6時間を超えれば45分、8時間を超えれば1時間」という文言は、「労働時間8時間を超えるごとに休憩1時間が必要」という意味ではありません。

よって、「36協定」で時間外労働について定めている限り、途中どこかで1時間の休憩を挟めば何時間でも連続で勤務させることは可能です。
連続勤務時間についての制限は、労働基準法で明確に定められていないのです。

ただし、会社の安全配慮義務という観点から、労働者の連続勤務時間については適正な管理が求められます。

連続勤務時間の注意点

休憩を挟むことなく連続勤務時間になる場合は、会社は労働者の疲労について十分に配慮しなければなりません。連続勤務は、労働者の集中力低下を招いて、思わぬ労災事故に発展する恐れがあります。また、長時間勤務により労働者の心身に大きな負荷がかかります。

平成27年12月から労働安全衛生法が改正されたのに伴い、労働者50人以上の事業者に対し、「ストレスチェック」が義務付けられました。

労働者にとっては、通常の労働だけでも通勤ラッシュなどによるストレスが付きまといます。
そこに、長時間の連続勤務時間が加われば、加速度的にストレス度が蓄積するのは避けられません。

このように労働者が病気になったり、メンタル面で不調に陥ると、労働者の仕事のパフォーマンスは確実に低下し、その結果、会社全体の生産性も低下します。病気で長期離脱を余儀なくされたり、最悪のケースでは貴重な戦力の退職にもつながります。

勤務間インターバル制度を活用して長時間労働抑制を

「勤務間インターバル」とは、勤務終了後、一定時間以上の「休息時間」を設けることで、労働者の生活時間や睡眠時間を確保する制度です。

勤務間インターバル制度を導入することで、会社や労働者にとって、以下の効果が期待されます。

  • 健康維持に向けた睡眠時間の確保につながります
  • 生活時間の確保によりワークライフバランスの実現が可能になります
  • 魅力ある職場づくりにより人材確保と定着につながります
  • 企業の利益率や生産性を高める可能性が考えられます

変形労働時間制や勤務間インターバル制度を利用しながら、作業効率の安定と労働者の健康維持を両立させることが大切です。

>>勤務間インターバル制度とは?9時間から11時間が目安?

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適法な労働日数・労働時間の実現に、勤怠管理システムは必須

会社は、労働者の健康状態については十分に注意を払わなければなりません。
全職場の労働環境や勤務形態に合わせて、適法に連続勤務日数を把握するには場当たり的な対応ではなく、システム化が不可欠です。

勤怠管理システムを取り入れることで、労働効率を落とすことなく労働者のワークライフバランスも整えることが可能になります。

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