日本では家族や親戚が亡くなったときに、数日間故人をしのぶために、喪に服すと言う習慣があります。

このように、身内などに不幸があった際に取得できる休暇のことを、忌引き休暇と言います。忌引休暇は何日休むことができて、給料は発生するのでしょうか。

この記事では忌引き休暇について、分かりやすく解説します。

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忌引休暇とは

忌引き休暇とは、親戚や身内が亡くなったとき、葬儀やお通夜などへ参加するために取得する休暇のことです。

忌引き休暇は、法律上の規定はなく、会社側は社員の身内が亡くなった場合に、必ず休みを与える義務はありません。

しかし、公立の学校でも忌引き休暇は認められており、多くの企業でも“故人をしのぶ”忌引き休暇の目的を加味し、忌引き休暇を導入している企業が多いです。

会社によっては、慶事と弔事どちらでも取得できる『慶弔休暇』と、まとめている場合もあります。

>>慶弔休暇の取得日数や有給との違い

忌引きの意味と読み方 

日本では昔からの風習で「喪に服す」といい、身内が亡くなった時に、一定期間の間、外部との交流をつつしみ、個人を偲ぶと言う習慣があります。

喪に服す文化は世界各地でも見られ、王族が亡くなった時は国民が一定期間、自宅に閉じこもって喪に服すことがあります。

どれぐらいの期間喪に服すのかは、明確に決まってはいませんが、親や兄弟などの近い家族の場合は1週間前後が一般的です。

この喪に服す際に、仕事などを休むことを忌引き休暇と呼び、読み方は「きびききゅうか」と読みます。

忌引休暇は企業が任意で定める休暇制度

忌引休暇は企業が任意で定める休暇制度で、法定休暇ではありません。

法定休暇とは、法律で取得が義務付けられている休暇のこと。具体的には、年次有給休暇や、介護休暇、看護休暇などが法定休暇です。

この中で、有給扱いでなくてはいけない休暇は年次有給休暇のみ。他の休暇は、社員が希望すれば、会社は休暇を与える義務があるものの、有給・無給の判断は企業が自由に決めることができます。

法定休暇以外の休暇で、特に法律で定められておらず会社が独自に取り入れている休暇は、法定外休暇(特別休暇)です。

法定外休暇には、夏季休暇や年末年始休暇などがあり、忌引き休暇もその中の1つです。 法定外休暇は企業が独自に適用ルールなどを決めることができます。

そもそも休暇を与える義務もないので、法定外休暇である忌引き休暇は、認めなくても法律的には問題はありません。

しかし、多くの企業で忌引き休暇は認められているので、他社と比較した社員が会社へ不満を抱えてしまう可能性があります。「大切な人が亡くなった際に見送ることができない」という不満から、既存社員の離職や、新しい人材の採用難に繋がってしまうリスクも。

会社としては忌引き休暇を認めないことは、法律上、問題はありません。しかし、頻繁に発生するケースでもありませんし、従業員の心情も鑑みて、できれば忌引き休暇を認める方が良いでしょう。

>>どのような法定休暇・特別休暇があるの?

忌引休暇の実態

忌引休暇は、特に法律で取得が義務付けられている休暇ではありません。しかし、中学校や高校などでも、親族の葬式への参加のための欠席は、欠席扱いにならないことが多く、会社においても忌引き休暇として認められることが多いです。

また、忌引休暇の特徴は、親族の通夜や葬儀へ参加するお休みなので、場合によっては前触れもなく、突然やってくる点です。

事故や突然の発作により、亡くなってしまった場合は、急なお休みになっても仕方ありません。病気による危篤状態でいつ亡くなってもおかしくないなどの状況の際は、なるべく早めに上司へ報告しておきましょう。

身内が亡くなって仕事を休むことは、会社や同僚も理解を示してくれるはずですが、予定していた人員が減ることで、少なからず職場にフォローしてもらうことになります。

介護休暇や看護休暇でも同じことがいえますが、急に忌引き休暇を取得する場合は、本人に何も落ち度はなく仕方のないことです。

とはいえ、休日予定だった社員に出勤をお願いするにしても、当日や前日に急に忌引き休暇の連絡が入ると、なかなか対応ができない場合があります。

そのため、家族が危篤状態でいつ亡くなってもおかしくないような状況になった時は、なるべく早めに一番近い上司には報告しておくようにしましょう。

会社としても、早めに報告を受けることで社員の配置変更など、忌引き休暇に対しての対策をとることができます。

葬儀に参加したい相手は親族に限らず、友人や恩師などの葬儀へ、参加する場合もあるでしょう。

しかし会社の福利厚生としての忌引き休暇は、際限なく許してしまっては事業運営に支障が出てしまう可能性もあるため、会社としては取得できる範囲を決めておく必要があります。

例えば、「3親等以内の家族や、会社の関係者の葬儀の参加は、忌引き休暇とする」などのルールを就業規則に書いておく必要があります。

また、葬儀終了後も喪に服し何日か休む場合でも、何日まで忌引き休暇で休むことができるのかも定めておかなければなりません。

忌引休暇
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忌引休暇の条件と日数

それでは、忌引き休暇の取得の条件と日数は、どのくらいが一般的なのでしょうか。少し遠い親戚や、従業員の知り合いの葬儀への参加も、認めるべきなのでしょうか。

忌引き休暇は法定外休暇なので、取得の条件などは会社が自由に決めることができますが、ここでは一般的な日数や条件を紹介します。

忌引き休暇が適用される範囲

忌引き休暇と適用される範囲内は、一般的には3親等までの親族です。

特例として、会社の関係者が亡くなった場合、認められるケースがありますが、基本的に知り合いや遠い親戚は認められない企業が多いです。

忌引き休暇の制度がない会社でも、有給休暇が余っていれば、有給休暇で休むことも可能です。有給休暇は従業員から希望があれば、合理的な理由なく会社は拒否することはできません。会社は、少なくとも年5日の年次有給休暇を、従業員に取得させる義務があります。

業務に余裕があり、人員も充分足りている状況であれば、葬儀などの日を有給休暇として認めることもいいかもしれません。

故人との関係によって日数が決まる 

忌引き休暇を取得して、喪に服す日数は、家族の中でも、関係性によって日数が大体決まっています。

  • 配偶者が亡くなった場合は10日
  • 両親が亡くなった場合は7日
  • 自分の子供が亡くなった場合は5日
  • 祖父母や配偶者の父母は3日
  • 兄弟姉妹なども3日

それ以外の叔父叔母や、配偶者の兄弟姉妹など、少し遠い親戚になってくると1日とされています。

しかし、忌引き休暇は法定外休暇なので、会社の判断によって日数は自由に決めることができます。

忌引き休暇の給料はどうなる?有給? 

忌引休暇の給料はどうなるのでしょうか。法定外休暇であるため、会社は給料を支払う義務がありません。そのため、忌引き休暇は認めていても無給である会社も多いです。

会社員の場合

会社員の忌引き休暇を有給扱いにするか、無給扱いにするかは、特に法律上の規定はなく、会社次第です。

忌引き休暇は法定外休暇であり、会社はそもそも休暇を与える義務もないので、休暇に給料を与える義務もありません。

しかし、休んだ日も欠勤扱いにはならないので、皆勤手当やボーナスの査定などの影響は受けないことが一般的です。休んだ日の分の給料はもらえなくても、欠勤ではないケースが多いです。

公務員の場合

公務員の場合、忌引き休暇が有給かどうかは地方自治体によって異なります。

大体の場合、故人との関係性によって忌引休暇の日数が決まり、忌引き休暇中の給料は支給されることが多いです。

非常勤の地方公務員でも、忌引き休暇は認められることがあるので、地方公務員の方は自治体の条例を確認するのが良いでしょう。

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忌引休暇の日数カウントはいつから

忌引き休暇の日数のカウントは、次のどちらかを採用している企業が多いです。

  • 就業規則により、亡くなった当日もしくは翌日からカウントする
  • 亡くなった当日・翌日を起点とせず、会社を休んだ日を1日目とカウントする

土日や祝日を挟む場合

お休みが土日や祝日にまたがる場合は、土日や祝日も忌引き休暇の日数としてカウントするケースが多いです。

例えば、祖父母が亡くなり3日間の忌引き休暇を取得する場合。金曜の通夜をカウントの起点とすると、金曜・土曜・日曜の3日間で忌引き休暇を消化したとされます。よって、月曜から出勤する必要があります。

ただし、土日や祝日をカウントに含めるかどうかは企業の判断に委ねられています。そのため、会社によっては休日をカウントせずに、金曜~翌週火曜で3日間の忌引き休暇とし、水曜から出勤となるケースもあります。忌引き休暇のカウント方法は、勤務先の就業規則を確認する必要があります。

遠方への移動には注意が必要

葬儀などが地方で実施される場合、移動時間に1日費やすこともあるでしょう。このような場合、移動時間も原則として忌引き休暇の中に組み込まれます。

つまり移動時間が長いからといって、忌引き休暇の延長は原則できません。しかし、忌引き休暇は法定休暇ではないため、会社が独自にルールを決めることができます。

会社の判断により、忌引き休暇とは別の休暇を組み合わせて対応できる場合もあります。

忌引き休暇を取る前にやること

それでは、実際に忌引き休暇を取得する場合について、具体的に見ていきましょう。忌引き休暇を取る前には、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。

引き継ぎと就業規則の確認

忌引き休暇は突然やってくることもありますが、危篤状態になるなど、忌引き休暇を取らざるを得ない状況が近づいてくることが分かる場合もあります。

その場合は、就業規則を確認しておき、どのくらい忌引き休暇が取れるのか、そもそも忌引き休暇の対象になるのかしっかり確認しておかなければなりません。

また、場合によっては1週間ほど会社を休むことになるわけですから、その間の引き継ぎなどもしておく必要があります。

突然の事故等で亡くなった場合は仕方ありませんが、危篤状態になっている時など、万が一の時に備えてあらかじめ引き継ぎを上司と相談しておくと会社に与える影響は少ないです。そのため、上司には危篤状態の段階でなるべく早めに伝えておきましょう。

突然、「葬儀のために休みます」と連絡しても、会社としては受け入れるしかありませんが、あらかじめ伝えておくとすんなりと受け入れてくれます。

休む間の引き継ぎや、何日間休めるのかなども、あらかじめ確認しておくと動きやすいので、会社にも迷惑はかかりません。

しかし、事故や突然の発作などで亡くなった場合は、事前の段取りは難しいでしょう。忌引き休暇の性質上、急遽休むことになるケースは、致し方ありません。

忌引きの連絡メール例文

忌引き休暇の連絡は、まずは上司や同僚へ口頭で伝えることになるでしょう。しかし、会社規模や職種によっては、従業員全体へ口頭で伝えるのは不可能な場合があります。

忌引き休暇の取得許可を上司から得たのち、休むことを社内の一斉メールなどで、お知らせしておくことをおすすめします。

メールで伝えると、記録が残るので「いつから職場復帰するのか」などを、休み中に同僚が確認することもできます。

後でトラブルにならないためにも、メールで休暇取得の連絡を可能としている会社では、メールで送っておいた方が確実です。

【忌引き休暇の連絡のメール文】○月○日に祖父が死去しました。つきましては、忌引き休暇の取得をお願いしたいと思います。内容は以下の通りです。取得期間:○月○日~○月○日までの○日間取得理由:祖父の通夜・葬儀・その準備等のため緊急連絡:休暇取得中の連絡は「携帯等の電話番号を書く」へお願いいたします。以上、ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

忌引き休暇明けにやること

忌引き休暇は、突然やってくることが多いです。そのため、急遽休むことになり、会社や同僚に迷惑をかけてしまうこともあります。

大切な人が亡くなり仕事を休むのは仕方のないことと周囲は理解してくれるので、責められることはないでしょう。

しかし、休暇明けに何も言葉がないと、フォローしてもらった人たちに不信感が芽生えてしまうかもしれません。

忌引き休暇明けには、必ず代わってくれた人に対して感謝の言葉を述べ、周りの関係者や上司に対しては、「ご迷惑をかけして申し訳ありませんでした」と一言伝えると、その後の人間関係は良好なものとなるでしょう。

不在のお礼と香典返し

会社や同僚から香典をいただいた場合は、香典返しを準備します。

一同連盟でいただいた香典の場合は、職場のみんなで分けられるお菓子や飲料などを贈るといいでしょう。 

上司や同僚など個人からいただいた香典の場合は、いただいた香典の2分の1程度を目安に、香典返しをしましょう。休暇中にフォローしてもらったお詫びと一緒に、香典返しの品物を渡せるとより印象が良いでしょう。

忌引休暇

まとめ

この記事では、忌引き休暇についてご紹介しました。

親族の葬儀への参加は、学校でも欠席扱いにはならないもので、多くの企業でもその流れを鑑み、忌引き休暇として採用されています。

忌引き休暇は突然やってくることが多く、人手が減ってしまうことで迷惑かかってしまうこともあります。そのため、可能な限り早めに伝えるよう心がけることをおすすめします。

また忌引き休暇明けも、周りの人に対して感謝の言葉を忘れないことで、職場の人間関係を良好に保つことができるでしょう。

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