「公休」という言葉は、労働基準法に規定されている法律用語ではありませんが、広く一般に使われています。

事業主や管理者としては、公休と欠勤や有給休暇などの違い、雇用形態や勤務形態による取り扱いなどについて、押さえておく必要があります。

この記事では、公休の定義や他の用語との違い、実務上のポイントについて、わかりやすく解説します。

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公休とは

公休とは労働義務が発生しない休日を指します。労働基準法が定める「法定休日」と会社独自に定める「所定休日(法定外休日)」を合わせたもの、つまり就業規則や勤務カレンダー等で会社が定めた休日が公休となります。

週1日の法定労働時間と、1日8時間・週40時間の法定労働時間から導かれる年間の最低公休日数は105日です。ただし、従業員のモチベーション維持やパブリックイメージ向上を考えると、祝日、年末年始や夏季休暇などを加えた120日以上の公休確保が推奨されています。

法定休日とは

企業が従業員へ与えなければならない休日です。労働基準法第35条において「週1日」または「4週に4日」以上の休日の付与が義務付けられています。なお、原則は「週1日」であって、「4週に4日」の法定休日は例外的な「変形休日制」と呼ばれます。

「休日は月に1日とする」のような、法の基準を下回る就業規則等の規定は無効であり、違法な休日の設定や運用があった場合は、6か月以上の懲役または30万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

かりに、法定休日に従業員を就業させる場合は、休日労働に関する労使協定(いわゆる36協定)の締結及び届出が必要です。

また、36協定締結の有無に関わらず、法定休日に労働させた事実があった場合は、35%の休日割増賃金を加算した賃金を支払わなくてはなりません。

法定休日についての詳しい解説は、こちらの記事をご覧ください。
>>法定休日とは?設定方法、出勤時の割増賃金などを徹底解説

欠勤とは

体調不良やケガ、家庭の事情、私用など、本来労働義務がある日に、労働者の都合により労務の提供が行われないことを指します。

会社は、従業員と「労働の対価として給料を支払う」雇用契約を結んでおり、欠勤は法的には契約不履行に該当します。そのため、欠勤に対しては賃金の欠勤控除が行われ、マイナス査定や懲戒処分の対象となります。

ただし、こうした欠勤控除や懲戒処分は、就業規則等に規定したうえで従業員に周知して、適切に運用する必要があります。

欠勤控除のルール設定や計算方法については、以下の記事をご覧ください。
>>欠勤とは?欠勤理由や欠勤控除はどうしたらいい?
>>欠勤控除の計算方法をわかりやすく解説|手当も控除できる?

有給休暇とは

本来労働義務がある日の労働を、賃金を保障しながら免除する制度で、正式には「年次有給休暇」と呼ばれます。

基本的には、6ヶ月継続して勤務し、全労働日の8割以上の出勤率を満たした労働者に対して付与されます。勘違いされがちですが、要件を満たしている限りパートやアルバイトであっても、有給休暇は付与されます。

なお、付与日数については、継続勤務年数や週の所定労働日数などによって変動します。

有給休暇の概要や、パート・アルバイトの取扱いについては、以下の記事をご覧ください。
>>労働基準法に違反しない有給休暇の与え方|7つのテーマで丸わかり
>>トラブルに発展しない、パート・アルバイトへの有給休暇の与え方

年間の公休日数は?

1日の所定労働時間を8時間とする場合、週40時間の法定労働時間に収めるためには法定休日とは別に所定休日を設ける必要があります、「週休2日制」を採用している会社が多いのは、このためです。

この週休2日制をもとに年間の最低公休日数を単純計算すると、「365日 ÷ 7 × 2 ≒ 105(端数繰り上げ)」で105日となります。

これに、祝日や夏季休暇・年末年始休暇などを加えて、年間の平均公休日数は「120日」というのが一般的な目安となります。

年間休日についての詳しい解説は、こちらの記事をご覧ください。
>>年間休日の平均は105日?120日?計算方法や最低ラインについて解説

振替休日と代休

法定休日に労働が発生した場合、代わりに取得する休日が「振替休日」か「代休」かによって、休日割増賃金の発生に違いが生じます。

具体的には、振替休日の場合は、あらかじめ本来の労働日と休日それぞれ入れ替わるだけであるため、休日労働に対する割増賃金は生じません。

一方、代休は休日労働が行われたあとで、代わりに別の労働日を休日として与えるもので、現実に休日労働が発生するため、休日割増賃金の支払いが必要となります。

振替休日と代休についての詳しい解説は、こちらの記事をご覧ください。
>>振替休日と代休の違いをわかりやすく解説|法律違反リスクを回避

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公休に関する実務のポイント

公休の取り扱いについて、労使トラブルにならないための実務上のポイントを解説します。

パートやアルバイトも公休が必要?

公休のうち、少なくとも法定休日については、雇用形態に関係なく付与しなければならないため、1日の所定労働時間が短いパートやアルバイトに対しても、等しく付与が必要となります。

また、労働時間の設定を基本的に労働者に委ねる「フレックスタイム制」や「裁量労働制」の対象労働者であっても、法定休日は等しく適用されるため、通常どおり付与する必要があります。

ただし、「所定休日」については、雇用形態や勤務形態によって異なる取り扱いとすることは差し支えないとされています。

災害時の欠勤は「公休扱い」?

台風や地震の自然災害等で、会社が通勤不可と判断し休業とした場合は、欠勤ではなく公休として取り扱う必要があります。

ただし、上記ケースにおいて従業員独自の判断で出勤しなかった場合は、以下のように取り扱うのが一般的です。

  • 従業員から有給休暇として取得したい旨の申し出があった
    • 有給扱いとする
  • 従業員から特に申し出がなく、単に欠勤する旨のみの連絡があった
    • 欠勤扱いとする

いずれにしても、このようなケースの取り扱いについては、トラブル防止のためにも就業規則等に規定しておくのが無難でしょう。

会社都合の長期休業は公休?

新型コロナウィルスのクラスター発生や設備不良などで、会社都合による休業が続く場合は、公休扱いではなく休業手当(平均賃金の6割)の支給が必要となります。

ただし、もともと週の所定労働日が少なく、「業務量によって稼働しない週がある」という雇用契約であった場合は、勤務日数の保障がないため公休扱いとしても差し支えないとされています。

夜勤明けは公休扱いにできる?

労働基準法上、休日は0時~24時の「暦日単位」で考えます。よって、夜勤明けで退勤した当日は暦日に満たず、公休として扱うことはできません。

公休として与えるのであれば、夜勤明けの翌日を終日付与する必要があります。具体的には、ある週の月曜日に夜勤が発生し、翌朝に勤務が終了した場合は、夜勤明けの火曜日を公休と扱うことはできないということになります。

ただし、24時間勤務を3人の交代制で行う、いわゆる「番方制」の場合は、勤務終了から次の勤務開始までの連続した24時間を公休として取り扱うことが認められます。

公休日の移動は労働時間?

遠方での社員研修や出張などのために、公休日に現地まで移動して前泊する場合、その移動時間が休日労働に該当するかが問題となります。

これについては、移動中に具体的な業務の指揮命令下に無い限りは、通常の通勤時間と同じように考え、労働時間には該当しないと解釈されます。

ただし、休日の自由利用を一部制限されているとも考えられるため、代替休暇や特別手当などの措置をとるのが望ましいでしょう。

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公休日の管理は勤怠管理システムで

同じ公休でも、その日に労働が発生した場合は法定/所定休日の違いによって、割増賃金の扱いが異なります。また、労務トラブルを防止するためにも、公休に関するルールは就業規則等に明記して、周知しておかなければなりません。

勤怠管理システムを導入することで、年間の公休管理やイレギュラーな休日にも柔軟に対応できるようになります。

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